電験三種の過去問解説(機械):2019年(令和元年)問11
エレベータの上昇速度(計算)
かごの質量が250kg、定格積載質量が1500kgのロープ式
エレベータにおいて、釣合いおもりの質量は、 かごの質量に定格積載質量の50%を加えた値とした。このエレベ ータの電動機出力を22kWとした場合、一定速度でかごが上昇し ているときの速度の値[m/min]はいくらになるか、 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、 エレベータの機械効率は70%、積載量は定格積載質量とし、 ロープの質量は無視するものとする。
(1)54 (2)94 (3)126 (4)180 (5)377
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過去問解説
先ずは、エレベータの状態を簡単な図にしておきましょう。
そして、上昇速度はエレベータの電動機出力(下記式)を利用して求めます。
エレベータの電動機出力
\(P=\displaystyle\frac{Wv}{6.12η}[kW]\)
単位に注意!
\(W:持ち上げる質量[t]\)
\(v:上昇速度[m\min]\)
\(η:機械効率\)
持ち上げる質量Wは、『エレベータの質量 - 釣合いおもりの質量』で求められるので、
\(W=(0.25+1.5)-(0.25+1.5×0.5)\)
\(=1.75-1\)
\(=0.75[t]\)
となります。
エレベータの電動機出力の式から、上昇速度を求めましょう。
\(P=\displaystyle\frac{Wv}{6.12η}\)
\(v=\displaystyle\frac{6.12ηP}{W}\)
\(=\displaystyle\frac{6.12×0.7×22}{0.75}\)
\(=126[m/min]\)
したがって、(3)が正解です。