電験三種 電験三種の過去問解説

【使いやすさNo.1】電験三種(電力)の過去問解説集2017★動画と図でやさしく説明

2019年10月26日

電験三種の過去問解説(電力):2017年(平成29)問15
汽力発電所の消費燃料質量と理論空気量(計算)

定格出力600MW、定格出力時の発電端熱効率42%の汽力発電所がある。重油の発熱量は44,000kJ/kgで、潜熱の影響は無視できるものとして、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし、重油の化学成分は質量比で炭素85%、水素15%、水素の原子量を1、炭素の原子量を12、酸素の原子量を16、空気の酸素濃度を21%とし、重油の燃焼反応は次のとおりである。

\(C+O_2 \to CO_2\)

\(2H_2+O_2 \to 2H_2O\)

(a)定格出力にて、1日運転したときに消費する燃料質量の値[t]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)117 (2)495 (3)670 (4)1403 (5)2805

(b)そのとき使用する燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量*の値[\(m^3\)]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、1molの気体標準状態の体積は22.4Lとする。
*理論空気量:燃料を完全に燃焼するために必要な最小限の空気量(標準状態における体積)

(1)6.8×106 (2)9.2×106 (3)32.4×106 (4)43.6×106 (5)87.2×106

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター

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発電端効率の公式

\(η_P=\displaystyle\frac{3600P_G}{HK}×100[\%]\)


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過去問のポイント

汽力発電の計算問題は覚えておくべき公式多いため、『どの公式を使えば良いのか』をいかに早く思いつくかがポイントになってきます。

公式さえわかってしまえば簡単なので、知識をスムーズに活用できるようにトレーニングしていきましょう。

(a)定格出力にて、1日運転したときに消費する燃料質量

step
1
時間当たりの燃料消費量K[kg/h]を求める

発電端効率の公式

\(η_P=\displaystyle\frac{3600P_G}{HK}×100[\%]\)

発電端効率の公式を使用します。

\(η_P=\displaystyle\frac{3600P_G}{HK}×100[\%]\)

 \(K=\displaystyle\frac{3600P_G}{H×η_P}×100[\%]\)

 \(K=\displaystyle\frac{3600×600×10^3}{44000×42}×100[\%]\)

 \(K=1.1688×10^5\)[kg/h]

step
2
1日運転したときに消費する燃料質量

燃料消費量\(K=1.1688×10^5\)[kg/h]とは、

1時間運転すると燃料を\(1.1688×10^5\)[kg]消費します。

つまり、1日(24時間)運転した場合の燃料消費量は、

\(K=1.1688×10^5×24\)

   \(=28.0512×10^5[kg]\)

   \(=2805[t]\)

したがって、(5)が正解です。

(b)燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量

この問題は、解き方にパターンがあります。

手順通り解くことを最初は意識しましょう。

step
1
消費燃料に含まれる『炭素』と『水素』の質量

計算条件

問題文より、

重油の化学成分は質量比で炭素85%、水素15%

(a)で1日運転したときに消費する燃料質量が2805[t]だと求められているので、化学成分の質量比より、

・炭素
 \(2805×0.85=2384.25[t]=2384.25×10^3[kg]\)

・水素
 \(2805×0.15=420.75[t]=420.75×10^3[kg]\)

step
2
完全燃焼に必要な酸素量

計算条件

炭素12kgの完全燃焼に必要な酸素量は22.4m3

水素4kgの完全燃焼に必要な酸素量は22.4m3

(私は暗記して受験しました)

炭素と水素の完全燃焼に必要な酸素量の計算条件を用いて、今回必要な酸素量を求めましょう。

・炭素
 \(12 : 22.4 = 2384.25×10^3 : x\)
 
     \(12x=22.4×2384.25×10^3\)
 
     \(x=4450.6×10^3[m^3]\)

・水素
 \(4 : 22.4 = 420.75×10^3 : y\)
 
     \(4y=22.4×420.75×10^3\)
 
     \(y=2356.2×10^3[m^3]\)

step
3
完全燃焼に必要な理論空気量

Step2で炭素と水素を完全燃焼させるために必要な酸素量が求められたので、

燃料を完全燃焼させるために必要な酸素量は

\(x+y=4450.6×10^3+2356.2×10^3\)

    \(=6806.7×10^3[m^3]\)

ここで計算をやめないで下さい

ここまでで求めたのは酸素量です。

今回求めるのは空気量なので、もう少し計算が必要です。

計算条件

問題文より、空気の酸素濃度を21%です。つまり…

『理論空気量 = 酸素量 ÷ 0.21』で求められます。

\(理論空気量=6806.7×10^3÷0.21\)

      \(=32.4×10^6[m^3]\)

したがって、(3)が正解です。

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