電験三種 電験三種の過去問解説

【使いやすさNo.1】電験三種(電力)の過去問解説集2015★動画と図でやさしく説明

2019年10月24日

電験三種の過去問解説(電力):2015年(平成27)問14
変圧器の鉄心材料(論説)

変圧器の鉄心に使用されている鉄心材料に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)鉄心材料は、同じ体積であれば両面を絶縁加工した薄い材料を積層することで、ヒステリシス損はほとんど変わらないが、渦電流損を低減させることができる。

(2)鉄心材料は、保磁力と飽和磁束密度がともに小さく、ヒステリシス損が小さい材料が選ばれる。

(3)鉄心材料に使用されるけい素鋼材は、鉄にけい素を含有させて透磁率と抵抗率とを高めた材料である。

(4)鉄心材料に使用されるアモルファス合金材は、非結晶構造であり、高硬度であるが、加工性に優れず、けい素鋼材と比較して高価である。

(5)鉄心材料に使用されるアモルファス合金材は、けい素鋼材と比較して透磁率と抵抗率はともに高く、鉄損が少ない。

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター


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過去問のポイント

電験三種の電力では、導電材料・磁性材料・絶縁材料のどれかが問14では出題されます。

しかし、参考書では最後におまけ程度に記載されているものが多いので、過去問学習で各材料ごとに知識を補って試験本番に挑みましょう!

問題を解くポイント

  • 積層鉄心の絶縁被膜(1)
  • 変圧器鉄心材料の条件(2)
  • けい素鋼材の特徴(3)
  • アモルファス磁性材料の特徴(4)(5)
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積層鉄心の絶縁被膜

絶縁被膜の効果

渦電流損低減

ヒステリシス損変わらない


したがって、(1)の記述は正しいです。

変圧器鉄心材料の条件

鉄心材料に適した条件

保磁力小さい

飽和磁束密度大きい

ヒステリシス損小さい


したがって、(2)の記述は誤りです。

ヒステリシス損って言葉が出てきたので、ヒステリシスループについてもおさらいしておきましょう。
(各名称を覚えておくことをオススメします。)

けい素鋼材の特徴

鉄にけい素を含有させる効果

透磁率高まる

抵抗率高まる


したがって、(3)の記述は正しいです。

アモルファス磁性材料の特徴

アモルファス磁性材料の特徴

非結晶構造

硬度

加工性優れない

・けい素鋼材より高価

・けい素鋼材より透磁率抵抗率高い

・けい素鋼材より鉄損小さい


したがって、(4)(5)の記述は正しいです。

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