電験三種 電験三種の過去問解説

【使いやすさNo.1】電験三種(電力)の過去問解説集2016★動画と図でやさしく説明

2019年10月25日

電験三種の過去問解説(電力):2016年(平成28)問8
誘導障害(穴埋)

次の文章は、誘導障害に関する記述である。

架空送電線路と通信線路とが長距離にわたって接近公差していると、通信線路に対して電圧が誘導され、通信設備やその取扱者に危害を及ぼすなどの障害が生じる場合がある。この障害を誘導障害といい、次の2種類がある。

 ① 架空送電線路の電圧によって、架空送電線路と通信線路間の \(\fbox{ (ア) }\) を介して通信線路に誘導電圧を発生させる \(\fbox{ (イ) }\) 障害。
 ② 架空送電線路の電流によって、架空送電線路と通信線路間の \(\fbox{ (ウ) }\) を介して通信線路に誘導電圧を発生させる \(\fbox{ (エ) }\) 障害。

架空送電線路が十分にねん架されていれば、通常は、架空送電線路の電圧や電流によって通信線路に現れる誘導電圧はほぼ0Vとなるが、架空送電線路で地絡事故が発生すると、電圧及び電流は不平衡になり、通信線路に誘導電圧が生じ、誘導障害が生じる場合がある。例えば、一線地絡事故に伴う \(\fbox{ (エ) }\) 障害の場合、電源周波数をf、地絡電流の大きさをI、単位長さ当たりの架空送電線路と通信線路間の \(\fbox{ (ウ) }\) をM、架空送電線路と通信線路との並行区間長をLとしたときに、通信線路に生じる誘導電圧の大きさは \(\fbox{ (オ) }\) で与えられる。誘導障害対策に当たっては、この誘導電圧の大きさを考慮して検討の要否を考える必要がある。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  (ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) キャパシタンス 静電誘導 相互インダクタンス 電磁誘導 \(2πfMLI\)
(2) キャパシタンス 静電誘導 相互インダクタンス 電磁誘導 \(πfMLI\)
(3) キャパシタンス 電磁誘導 相互インダクタンス 静電誘導 \(πfMLI\)
(4) 相互インダクタンス 電磁誘導 キャパシタンス 静電誘導 \(2πfMLI\)
(5) 相互インダクタンス 静電誘導 キャパシタンス 電磁誘導 \(2πfMLI\)

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター


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過去問のポイント

正直、受験する年に出題されたら嫌だなと思う問題ですね。

静電誘導障害と電磁誘導障害に関する知識が必要ですし、各障害の原理などを理解するのは難しいと思います。

どうしても理解できない方は、最終手段ですが…意味を丸暗記しましょう!

問題を解くポイント

  • 誘導障害とは(ア)(イ)(ウ)(エ)
  • 誘導電圧の大きさ(オ)

誘導障害とは

静電誘導障害

架空送電線路の電圧によって、架空送電線路と通信線路間のキャパシタンスを介して通信線路に誘導電圧を発生させる障害

電磁誘導障害

架空送電線路の電流によって、架空送電線路と通信線路間の相互インダクタンスを介して通信線路に誘導電圧を発生させる

 

また、誘導障害の意味だけではなく対策もあわせて覚えておくと、出題の難易度が上がった際にも対応できるのでオススメです。

 

誘導障害の対策

・電力線と通信線の離隔距離を大きくする

・電力線と通信線の間に遮へい線を設ける

・通信線に遮へい層のあるケーブルを採用する

・送電線をねん架する

架空地線条数を多くする

・架空地線に導電率の良い電線を使用する

・電力線の地絡電流を小さくし、地絡継続時間を短くする

誘導電圧の大きさ

誘導電圧の大きさ

\(2πfMLI\)

今回は穴埋問題でしたが、計算問題の解きにしっかりと思い出して活用できるようにしておきましょう!

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