電験三種2020理論問13過去問解説

電験三種 電験三種の過去問解説

電験三種(理論)の過去問解説:2020年問13【演算増幅器を用いた回路の特徴】

2020年12月9日

令和2年度(2020年):第三種電気主任技術者試験(理論)問13

演算増幅器及びそれを用いた回路に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)演算増幅器には電源が必要である。

(2)演算増幅器の入力インピーダンスは、非常に大きい。

(3)演算増幅器は比較器として用いられることがある。

(4)図1の回路は正相増幅回路、図2の回路は逆相増幅回路である。

(5)図1の回路は、抵抗RSを0Ωに(短絡)し、抵抗RFを∞Ωに(開放)すると、ボルテージホロワである。

電験三種2020理論問13の図(正相増幅回路と逆相増幅回路)

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター

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演算増幅器とは

電験三種2020理論問13の図(演算増幅器とは)

ボルテージホロワとは

電圧増幅度が1

 

過去問の解説(2020年理論問13)

問題を解くにあたって、まずは演算増幅器について復習しておきましょう。

 

演算増幅器とは

微弱な電気信号を増幅するIC

電験三種2020理論問13の図(演算増幅器とは)

  • 入力インピーダンスが非常に大きい
  • 出力インピーダンスが非常に小さい

 

反転と非反転については、符号(+、-)を見れば簡単に判断できます。

 

つづいて、演算増幅器を用いた回路について復習しましょう。

電験三種2020理論問13の図(演算増幅器を用いた回路)

演算増幅器の非反転(+)に電圧が入力されている回路が正相増幅回路で、反転(-)に電圧が入力されている回路が逆相増幅回路です。

 

各回路の電圧増幅度(出力電圧/入力電圧)の式は計算問題でも使用するため覚えておきましょう。

電圧増幅度

・正相増幅回路

 \(\displaystyle\frac{出力電圧}{入力電圧}=\displaystyle\frac{R_S+R_F}{R_S}\)

 

・逆相増幅回路

 \(\displaystyle\frac{出力電圧}{入力電圧}=-\displaystyle\frac{R_F}{R_S}\)

 

また、正相増幅回路はRSを∞Ω、RFを0Ωにするとボルテージホロワ(電圧増幅度が1)となります

(電圧増幅度の公式に代入すれば、出力電圧=入力電圧となることがわかります)

 

よって、今回の問題は(5)の記述が誤りです。

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