電験三種 電験三種の過去問解説

【ヒント掲載で使い易い】電験三種(理論)の過去問題集2019★動画と図でやさしく解説

2019年10月28日

電験三種の過去問解説(理論):2019年(令和元年)問8
正弦波交流電源と直流電源を流れる電流の実効値(計算)

図の回路において、正弦波交流電源と直流電源を流れる電流Iの実効値[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、Eaは交流電圧の実効値[V]、Edは直流電圧の大きさ[V]、Xcは正弦波交流電源に対するコンデンサの容量性リアクタンスの値[Ω]、Rは抵抗値[Ω]とする。

(1)10.0 (2)14.1 (3)17.3 (4)20.0 (5)40.0

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター

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求め方

・直流電圧による電流を求める
 (コンデンサ部分に電流が流れない)

・交流電圧による電流を求める
 (-jXc)

・複素数の大きさ
 (例)\(\dot{Z}=a+jb\)
     \(Z=\sqrt{a^2+b^2}\)

・ひずみ波の実効値
 \(ひずみ波の実効値=\sqrt{(直流分)^2+(基本波の実効値)^2+(2倍の高調波の実効値)^2+・・・}\)


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過去問解説

直流と交流の2種類の電源があるので、直流電圧Edによる電流\(I_d\)と、交流電圧Eaによる電流\(\dot{I}_a\)の大きさをそれぞれ求めて、実効値を導きましょう。

直流電圧Edによる電流


ポイント

コンデンサ部分に電流が流れない

\(I_d=\displaystyle\frac{E_d}{R}\)

   \(=\displaystyle\frac{100}{10}\)

   \(=10[A]\)

 

交流電圧Eaによる電流

\(\dot{I}_a=\displaystyle\frac{E_a}{R}+\displaystyle\frac{E_a}{-jX_c}\)

    \(=\displaystyle\frac{100}{10}+j\displaystyle\frac{100}{10}\)

    \(=10+j10\)

したがって、\(\dot{I}_a\)の大きさは、

\(I_a=\sqrt{10^2+10^2}=\sqrt{200}\)

 

ひずみ波の実効値は下記式より求められる。

求め方

・ひずみ波の実効値
 \(ひずみ波の実効値=\sqrt{(直流分)^2+(基本波の実効値)^2+(2倍の高調波の実効値)^2+・・・}\)

 

式に計算して求めた電流値を代入しましょう。

\(I=\sqrt{I_d^2+I_a^2}\)

 \(=\sqrt{10^2+(\sqrt{200})^2}\)

 \(=\sqrt{100+200}\)

 \(=17.3\)

 

したがって、(3)が正解です。

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