電験三種電力の2018年過去問解説

電験三種 電験三種の過去問解説

【使いやすさNo.1】電験三種(電力)の過去問解説集2018★動画と図でやさしく説明

2019年10月27日

電験三種の過去問解説(電力):2018年(平成30)問6
保護リレー(穴埋)

次の文章は、保護リレーに関する記述である。

電力系統において、短絡事故や地絡事故が発生した場合、事故区間は速やかに系統から切り離される。このとき、保護リレーで異常を検出し、\(\fbox{ (ア) }\) を動作させる。架空送電線は特に距離が長く、事故発生件数も多い。架空送電線の事故の多くは \(\fbox{ (イ) }\) による気中フラッシオーバに起因するため、事故区間を高速に遮断し、フラッシオーバを消滅させれば、絶縁は回復し、架空送電線は通電可能な状態となる。このため、事故区間の遮断の後、一定時間(長くて1分程度)を経て、\(\fbox{ (ウ) }\) が行われる。一般に、主保護の異常に備え、\(\fbox{ (エ) }\) 保護が用意されており、動作の確実性を期している。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  (ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 遮断器 落雷 保守 常備
(2) 断路器 落雪 再閉路 常備
(3) 変圧器 落雷 点検 後備
(4) 断路器 落雪 点検 後備
(5) 遮断器 落雷 再閉路 後備

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター


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過去問のポイント

事故区間の遮断と、架空電線の事故原因などの穴埋問題は、電力の勉強をそこまでやっていなくても、選択肢を見れば何となく意味が想像できるため簡単だったと思います。

問題を解くポイント

  • 遮断器と断路器の違い(ア)
  • 架空送電線の事故原因(イ)
  • 事故区間遮断後の対応(ウ)
  • 保護の構成(エ)

遮断器と断路器の違い(ア)

遮断器

短絡事故や地絡事故が発生した場合、事故区間を健全な系統から速やかに切り離し、停電や他の機器への影響を抑える

断路器

作業時などに遮断器により開路された線路を安全のために、さらに開路する


遮断器事故時に作動するのに対して、断路器遮断器により開路された状態で操作できます。

したがって、(ア)には事故時に作動する遮断器が選択されます。

架空送電線の事故原因(イ)

『落雷と落雪、どちらの事故が多いのか』が問われているわけではありません


(イ)を含む文章の後半が大切です。

架空送電線の事故の多くは \(\fbox{ (イ) }\) による気中フラッシオーバに起因する


気中フラッシオーバとは、電線路への直撃雷や開閉サージ(異常電圧)によって電線路から鉄塔側に放電することです。

したがって、(イ)には落雷が選択されます。

事故区間遮断後の対応(ウ)

問題文より、事故区間を高速に遮断し、フラッシオーバを消滅させれば、絶縁は回復し、架空送電線は通電可能な状態となります。

『保守・再閉路・点検』の中から、どれをやると遮断した電路を通電できるでしょうか。

再閉路すれば通電できるので、(ウ)には再閉路が選択されます。

保護の構成(エ)

(ア)(イ)(ウ)がわかれば(エ)は後備しか選択肢が残りませんが、過去問学習ですのでしっかりと内容を覚えておきましょう!

主保護の異常に備え、後備保護が用意されております。

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