電験三種電力の2018年過去問解説

電験三種 電験三種の過去問解説

【使いやすさNo.1】電験三種(電力)の過去問解説集2018★動画と図でやさしく説明

2019年10月27日

電験三種の過去問解説(電力):2018年(平成30)問16
太陽光発電設備接続前の電圧と、接続後の電流(計算)

図のように、電圧線及び中性線の各部の抵抗が0.2Ωの単相3線式低圧配電線路において、末端のAC間に太陽光発電設備が接続されている。各部の電圧及び電流が図に示された値であるとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、負荷は定電流特性で力率は1、太陽光発電設備の出力(交流)は電流\(I[A]\)、力率1で一定とする。また、線路のインピーダンスは抵抗とし、図示していないインピーダンスは無視するものとする。

(a) 太陽光発電設備を接続する前のAB間の端子電圧\(V_{AB}\)の値[V]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)96 (2)99 (3)100 (4)101 (5)104

(b)太陽光発電設備を接続したところ、AB間の端子電圧\(V_{AB}[V]\)が\(107V\)となった。このときの太陽光発電設備の出力電流(交流)\(I\)の値[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)5 (2)15 (3)20 (4)25 (5)30

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター

+ ヒントを見る

キルヒホッフの第二法則

ある閉回路の電源電圧(起電力)の総和と、負荷で消費される電圧(電圧降下)の総和は等しい



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過去問のポイント

回路図のある問題では、どこに何Aの電流が流れているのか、回路図に記入しながら問題を解きましょう。

難しそうに見える問題も丁寧に解けば、大丈夫です♪

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(a)太陽光発電設備接続前のAB間の端子電圧

AB間の端子電圧を求めるにあたって、少し回路図に追記しておきましょう。

回路図にDEFを追記しました。
AB間の端子電圧は25Aの電流が流れる負荷の電圧\(V_{DE}\)と等しくなります

ココに注意

\(V_{DE}\)と\(V_{AB}\)が等しくなることがわからない方は、『理論』の知識が不足しています。
理論の勉強もあわせて進めるようにしましょう。

キルヒホッフの第二法則を使って青色の閉回路から端子電圧\(V_{DE}\)を求めます

 \(105=0.2I_{FDE}+V_{DE}+0.2I_{EF}\)

 \(105=0.2×25+V_{DE}+0.2I_{EF}\)

 \(100=V_{DE}+0.2I_{EF}\)

\(V_{DE}=100-0.2I_{EF}\)・・・①式

次に\(I_{EF}\)を求めて①式に代入しましょう

\(I_{FDE}\)は\(I_{EF}\)と\(20A\)に分岐していることを式にしましょう

\(I_{FDE}=I_{EF}+20\)

   \(25=I_{EF}+20\)

   \(I_{EF}=5\)

\(I_{EF}=5[A]\)を①式に代入しましょう

\(V_{DE}=100-0.2×5\)

\(V_{DE}=99[V]\)

したがって、(2)が正解です。

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(b)太陽光発電設備接続後の出力電流

ココに注意

(a)とは回路条件が異なるので\(V_{DE}=99[V]\)ではありません

今回求めたい出力電流\(I\)を用いて、\(V_{DE}\)を求める式を書くと…

\(V_{DE}=V_{AE}-0.2I\)・・・②式

と表すことができます。

ちなみに、問題文より\(V_{AB}=107[V]\)と記載されていますが、

\(V_{AB}=107=V_{AE}\)の関係を利用して、②式に代入しましょう
(わからない方は、理論の勉強をやりましょう)

\(V_{DE}=107-0.2I\)

キルヒホッフの第二法則を使って青色の閉回路から出力電流\(I\)を求めます

 \(105=0.2I_{FD}+V_{DE}+0.2×5\)

 \(105=0.2(25-I)+(107-0.2I)+1\)

\(0.4I=8\)

   \(I=20[A]\)

したがって、(3)が正解です。

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