こんな方におすすめ
- 電工二種の試験を受けようと思っている
- 電工二種の実技(技能)ってどうやって勉強するのか知りたい
このような方に向けて記事を書きました。
第二種電工事士試験は、
筆記試験+技能試験
で構成されていますが、技能試験は馴染みが無いのでどのように練習すれば良いのかわからない…、といった悩みがある方もいると思います。
わたしも当時、実技系の試験は電工二種が初めてだったので、練習方法を調べた思い出があります。
しかし、わかりやすい記事が少なかったので、この記事で自身の電工二種受験経験を元に、
実技(技能)試験の正しい勉強方法
をまとめました。受験される方々の参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
電験三種:2018年合格
電工二種:2020年合格
ブログとYouTubeで電工二種の情報を発信しています
実技は過去問から出題されません
資格試験の勉強と言えば過去問が定番ですが、電工二種の実技ではまったく必要無いです!
なぜなら、
重要
過去問からは出題されない
からです。
過去問をやる必要はありませんが、受験される年度ごとに『候補問題』が公開されているので、そちらをやっていきましょう。
13問の候補問題から1問出題されます
第二種電気工事士の技能試験では、受験される年度の1月末ごろに13問の候補問題が公表されます。
そして、13問の中から1問が必ず出題されます。
ちなみに、2022年度(令和4年度)の候補問題はこちらです。
試験に向けて練習する際は、候補問題の単線図に従って、
step
1複線図を描いて
step
2施工しましょう
候補問題には施工条件が記載されていない(参考書が必要です)
実は候補問題には大切な内容が記載されていません。
電工二種の技能試験本番では、
配布される物
・単線図
・施工条件
・材料
が配られて、施工条件をもとに材料を加工して、欠陥無く作品を完成させます。
候補問題には『施工条件』と『使用する材料』が記載されていないので、候補問題を見ただけでは練習できません。
そこで必要になってくるのが参考書です。
電工二種技能の参考書は、基本的な作業の解説だけでなく、
試験本番の施工条件と使用する材料を予想した候補問題例
が掲載されているので、試験本番を想定した練習を行うことができます。
施工条件と材料は予想なので試験本番と異なることがありますが、基本的には電気書院など大手の参考書を選んでおけば間違いないです。
わたしは電気書院の『これで合格!候補問題丸わかり』を使用して練習したところ、試験本番も全く同じ施工条件と材料だったので気持ちに余裕をもって受験できました。
参考
技能の練習を始めるのに必要な物はこちらにまとめたので、良かったらどうぞ。
*個人的にはDVD付の参考書はオススメしません(値段も高いですし、YouTubeでも施工解説動画は見れますからね…)
試験会場毎に問題が異なるので13問練習しましょう
実際に練習を開始してみると、13問は意外と多いなと思うかもしれません。
なので、良く出題されそうな問題だけ練習しようと考えるかもしれませんが、それはやめておきましょう。
13問の中から1問出題されるとはいえ、その1問は
ココに注意
試験会場(都道府県)ごとに問題が異なる
ので、予想不能です。
電工二種の実技は、しっかり練習すれば合格できる試験なので、手を抜かずに計画的に練習しましょう!
参考
技能の練習を始めるタイミング(スケジュール)についてはこちらにまとめたので、良かったらどうぞ。
技能の勉強方法
候補問題を練習すれば合格できる試験とはいえ、いきなり候補問題の練習はキビシイです。
そこで、候補問題を練習する前にやっておくべきことをまとめたので、下記を参考にしてもらえればと思います。
やるべきこと
- 参考書、工具、練習材料の準備
- 図記号と配線器具の暗記
- 単線図から複線図をかけるようになる
- ケーブルの加工と接続、器具への結線など基本作業の練習
1~2週間くらいで出来る内容なのでご安心下さい。
事前準備(参考書、工具、練習用材料)
まずは当然ながら、参考書・工具・練習用材料の3つを準備しましょう。
また、試験本番では持参した工具を使用するため、工具選びが合格のキモになってくるので、
ココがポイント
を使用すると施工時間短縮につながるのでオススメです。
電工二種の技能におすすめの参考書、工具、材料についてはこちらの記事にまとめているので、参考にしながら準備してもらえればと思います。
-
第二種電工事士の技能(実技)を初受験する方へ|オススメの勉強方法解説
続きを見る
ココに注意
図記号と配線器具の暗記
試験本番で配られた単線図を見た時に、図記号がわからないと正しく施工することができません。
上記のような図記号と対応する配線器具を覚えることから始めましょう!
一見大変そうですが、電工二種で覚えないといけない図記号は少ないので1日で把握できます。
電工二種の技能で覚えておくべき図記号と配線器具についてはこちらの記事にまとめているので、勉強の参考にしてもらえればと思います。
-
【知らないとキツイ】図記号と配線器具一覧(実物写真で理解しやすい)
続きを見る
単線図から複線図を描けるようになる
試験本番での施工ミスを減らすために複線図を描いてから施工することをオススメします。
複線図とは、このような単線図を
実際に使用する電線の色・長さ・圧着マークなどを記入して描きなおしたものです。
単線図の複雑さに影響されますが、複線図の描き方がわかれば2~4分くらいでかけるので、試験本番では最初に行いましょう!
複線図の描き方についてはこちらの記事にて解説しているので、勉強の参考にしてもらえればと思います。
-
【複線図が書けない方へ】ラクな書き方を第二種電気工事士合格者が解説
続きを見る
基本作業の練習(ケーブルの加工と接続、器具への結線)
複線図を描いた後は実際に施工していきますが、電工二種の技能でやる基本作業は以下のとおりです。
基本作業
- ケーブルの加工(寸法取り、切断、剥ぎ取り)
- 露出形器具の結線(輪作り)
- 埋込器具の結線
- 代用端子台の結線
- 遮断器の結線
- アウトレットボックスの作業
- 電線同士の接続
ちなみに、全ての基本作業の練習をする必要はありません。
わたしの場合輪作りは練習しましたが、それ以外の基本作業については参考書を読んで知識として覚えておきました。
候補問題をやってみるとわかりますが、繰り返し同じ作業をやるので、
ココがポイント
苦手な基本作業だけ個別で練習する
ことをオススメします。
【2022年度】候補問題の練習(制限時間40分を意識しましょう)
準備と基礎知識の勉強ができたら、実際に候補問題を練習していきましょう。
この時、最初の1、2問は参考書を見ながら基本作業を丁寧にやっても大丈夫ですが、3問目からは本番を想定して練習することをオススメします。
本番を想定した練習
- 作業開始前に必要分の材料を揃えておく(本番では試験開始前に確認時間が設けられます)
- 作業開始(制限時間40分)
- 施工条件の確認(約1分)
- 複線図の作成(2~4分)
- 電線の加工(5~10分)
- 器具への結線(5~10分)
- 電線の接続(2~5分)
- 欠陥チェック(約3分)
候補問題の複雑さによって施工時間は大きく左右されますが、
簡単な候補問題:15分前後
複雑な候補問題:30分前後
で欠陥チェック含めて施工することを目安に練習してもらえればと思います!
まとめ:候補問題を練習すれば合格できます
第二種電気工事士の技能試験は候補問題から必ず1問出題されるので、練習さえすれば合格できます!
とはいえ、試験本番の緊張感から思うように手が動かず焦ってしまい、
・制限時間40分以内に施工できなかった
・欠陥チェックする時間が無かった
・欠陥を見落とした
・複線図を描き間違えていた
・欠陥に気づいたが修正する時間が無かった
といった失敗が起こるのが、技能試験の怖いところです。
練習段階から時間に余裕をもって施工できるようになっておくことが唯一の解決策なので、全13問の候補問題を2周分は繰り返し練習しておきましょう!
また、練習で間違えた作業は試験本番でも繰り返す可能性があるので、
ココがポイント
同じミスを繰り返さないことを特に意識しておく
コレが試験本番で凡ミスを防ぐのに役立つので、忘れずにいてもらえればと思います。