電験三種の過去問解説(電力):2019年(令和元年)問6
ガス絶縁開閉装置(論説)
ガス絶縁開閉装置に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)ガス絶縁開閉装置の充電部を支持するスペーサにはエポキシ等の樹脂が用いられる。
(2)ガス絶縁開閉装置の絶縁ガスは、大気圧以下のSF6ガスである。
(3)ガス絶縁開閉装置の金属容器内部に、金属異物が混入すると、絶縁性能が低下することがあるため、製造時や据え付け時には、金属異物が混入しないよう、細心の注意が払われる。
(4)我が国では、ガス絶縁開閉装置の保守や廃棄の際、絶縁ガスの大部分は回収されている。
(5)絶縁性能の高いガスを用いることで装置を小形化でき、気中絶縁の装置を用いた変電所と比較して、変電所の体積と面積を大幅に縮小できる。
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過去問の解説
基本的な内容が出題されたので簡単でしたが、参考書にはガス絶縁開閉装置について構造から特徴まで詳細は書かれていないと思います。
過去問学習で、参考書に記載されていない知識を補っていきましょう!
問題を解くポイント
- スペーサーの材料
- 絶縁ガスの特性
- ガス絶縁開閉装置の注意点
- ガス絶縁開閉装置の保守・廃棄
- ガス絶縁開閉装置の特徴
スペーサーの材質
ガス絶縁開閉装置のスペーサー
エポキシ等の樹脂が用いられる
したがって、(1)の記述は正しいです。
絶縁ガスの特性
ガス絶縁開閉装置の絶縁ガス
大気圧以上のSF6ガス
したがって、(2)の記述は誤りです。
あわせて、SF6ガスの特徴も確認しておきましょう。
SF6ガスの特徴
- 絶縁性が高い
- 不燃性
- 無色
- 無毒
- 不活性
ガス絶縁開閉装置の注意点
ガス絶縁開閉装置の注意点
ガス絶縁開閉装置の金属容器内部に、金属異物が混入すると、絶縁性能が低下することがある
製造時や据え付け時には、金属異物が混入しないよう、細心の注意が払われる
したがって、(3)の記述は正しいです。
ガス絶縁開閉装置の保守・廃棄
保守・廃棄
我が国では、ガス絶縁開閉装置の保守や廃棄の際、絶縁ガスの大部分は回収されている
したがって、(4)の記述は正しいです。
ガス絶縁開閉装置の特徴
ガス絶縁開閉装置の特徴
- 装置を小型化できる
- 気中絶縁装置を用いた変電所より、変電所の体積と面積を大幅に縮小できる
したがって、(5)の記述は正しいです。