電験三種 電験三種の過去問解説

【ヒント掲載で使い易い】電験三種(電力)の過去問題集2019★動画と図でやさしく解説

2019年10月28日

電験三種の過去問解説(電力):2019年(令和元年)問16
受電端の線間電圧と1線当たりの送電端電流(計算)

送電線のフェランチ現象に関する問である。三相3線式1回線送電線の一相が図のπ形等価回路で表され、送電線路のインピーダンス\(jX=j200Ω\)、アドミタンス\(jB=j0.800mS\)とし、送電端の線間電圧が\(66.0kV\)であり、受電端が無負荷のとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a)受電端の線間電圧の値[kV]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)66.0 (2)71.7 (3)78.6 (4)114 (5)132

(b)1線当たりの送電端電流の値[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)15.2 (2)16.6 (3)28.7 (4)31.8 (5)55.1

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター

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過去問の解説

初見の方の中には、解き方すら思い浮かばない…そんな感じの問題かもしれませんね。

しかし、計算パターンは決まっているので、まずは解き方を覚えてしまった方が良いかもしれません。

(a)受電端の線間電圧

相電圧と電流は上図のように書くことができます。

 

問題文より、送電端の線間電圧は66kVなので、送電端の相電圧\(\dot{E_S}\)は

\(\dot{E_S}=\displaystyle\frac{66}{\sqrt3}[kV]\)

 

受電端は開放されているので、\(\dot{I_2}\)は

\(\dot{I_2}=j\displaystyle\frac{0.8×10^{-3}}{2}×\dot{E_r}\)

  \(=j0.4×10^{-3}×\dot{E_r}\)

と表せるので、送電端の相電圧\(\dot{E_S}\)と電流\(\dot{I_2}\)の関係から

\(\dot{E_S}=jX\dot{I_2}+\dot{E_r}\)

\(\dot{E_S}=j200×j0.4×10^{-3}×\dot{E_r}+\dot{E_r}\)

\(\dot{E_S}=-0.08\dot{E_r}+\dot{E_r}\)

\(\dot{E_S}=0.92\dot{E_r}\)

\(\dot{E_r}=\displaystyle\frac{\dot{E_S}}{0.92}\)

\(\dot{E_r}=\displaystyle\frac{\displaystyle\frac{66}{\sqrt3}}{0.92}\)

\(\dot{E_r}=41.42[kV]\)

 

ここまでの計算で求めたのは、受電端の電圧です。

求めたいのは、受電端の線間電圧なので相電圧に\(\sqrt3\)をかけましょう♪

\(41.42×\sqrt3=71.7[kV]\)

 

したがって、(2)が正解です。

(b)1線当たりの送電端電流

(a)で受電端の電圧\(\dot{E_r}=41.42[kV]\)が求められたので、電流\(\dot{I_2}\)は

\(\dot{I_2}=j0.4×10^{-3}×\dot{E_r}\)

   \(=j0.4×10^{-3}×41.42×10^{3}\)

   \(=j16.57[A]\)

 

一方、電流\(\dot{I_1}\)は

\(\dot{I_1}=j0.4×10^{-3}×\dot{E_s}\)

   \(=j0.4×10^{-3}×\displaystyle\frac{66×10^3}{\sqrt3}\)

   \(=j15.24[A]\)

 

図を見てわかる通り、1線当たりの送電端電流は電流\(\dot{I_1}\)と\(\dot{I_2}\)の合計なので、

\(\dot{I_S}=\dot{I_1}+\dot{I_2}\)

   \(=j15.24+j16.57\)

   \(=j31.8[A]\)

 

つまり、\(I_S=31.8[A]\)となるため、(4)が正解です。

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