電験三種 電験三種の過去問解説

【ヒント掲載で使い易い】電験三種(電力)の過去問題集2019★動画と図でやさしく解説

2019年10月28日

電験三種の過去問解説(電力):2019年(令和元年)問7
変電所の役割と用途上の分類(穴埋)

次の文章は、変電所の主な役割と用途上の分類に関する記述である。

変電所は、主に送電効率向上のための昇圧や需要家が必要とする電圧への降圧を行うが、進相コンデンサや \(\fbox{ (ア) }\) などの調相設備や、変圧器のタップ切り換えなどを用い、需要地における負荷の変化に対応するための \(\fbox{ (イ) }\) 調整の役割も担っている。また、送変電設備の局所的な過負荷運転を避けるためなどの目的で、開閉装置により系統切り換えを行って \(\fbox{ (ウ) }\) を調整する。さらに、送電線において、短絡又は地絡事故が生じた場合、事故回線を切り離すことで事故の波及を防ぐ系統保護の役割も担っている。
変電所は、用途の面から、送電用変電所、配電用変電所などに分類されるが、東日本と西日本の間の連系に用いられる \(\fbox{ (エ) }\) や北海道と本州の間の連系に用いられる \(\fbox{ (オ) }\) も変電所の一種として分類されることがある。

上記の記述中の空白箇所(ア) 、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  (ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) 分路リアクトル 電圧 電力潮流 周波数変換所 電気鉄道用変電所
(2) 負荷開閉器 周波数 無効電力 自家用変電所 中間開閉所
(3) 分路リアクトル 電圧 電力潮流 周波数変換所 交直変換所
(4) 負荷時電圧調整器 周波数 無効電力 自家用変電所 電気鉄道用変電所
(5) 負荷時電圧調整器 周波数 有効電力 中間開閉所 交直変換所

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター


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過去問の解説

変電所の分類については、参考書に記載されていない可能性もあると思いますが、幸い難しい内容ではなかったため解けたと思います。

変圧器の役割

変電所

送電効率向上のための昇圧や需要家が必要とする電圧への降圧を行う

調相設備を用いて需要地における負荷の変化に対応するための電圧調整の役割も担っている

送変電設備の局所的な過負荷運転を避けるためなどの目的で、開閉装置により系統切り換えを行って電力潮流を調整する

さらに、今回は問われていませんが、各調相設備の役割についても出題されることがあるので、おさらいしておきましょう。

調相設備

・同期調相機
 進み、遅れ両方の無効電力の調整が連続的に可能

・電力用コンデンサ
 負荷時に受電端の電圧降下を減少させるために使用される
 容量の調整が段階的

・分路リアクトル
 負荷時に受電端の電圧上昇を抑えるために使用される
 容量の調整が段階的

・静止形無効電力補償装置
 進み、遅れ両方の無効電力の調整が高速かつ連続的に可能

したがって、(ア)には分路リアクトル(イ)には電圧(ウ)には電力潮流が入ります。

変電所の分類

変電所の分類

・送電用変電所

・配電用変電所

・周波数変換所(東日本と西日本の間の連系に用いられる)

・交直変換所(北海道と本州の間の連系に用いられる)

したがって、(エ)には周波数変換所(オ)には交直変換所が入ります。

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