電験三種 電験三種の過去問解説

【ヒント掲載で使い易い】電験三種(電力)の過去問題集2019★動画と図でやさしく解説

2019年10月28日

電験三種の過去問解説(電力):2019年(令和元年)問3
汽力発電所の熱効率向上(論説)

汽力発電所における熱効率向上方法として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)タービン入口蒸気として、極力、温度が低く、圧力が低いものを採用する。

(2)復水器の真空度を高くすることで蒸気はタービン内で十分に膨張して、タービンの羽根車に大きな回転力を与える。

(3)節炭器を設置し、排ガス温度を上昇させる。

(4)高圧タービンから出た湿り飽和蒸気をボイラで再熱させないようにする。

(5)高圧及び低圧のタービンから蒸気を一部取り出し、給水加熱器に導いて給水を加熱させ、復水器に捨てる熱量を増加させる。

出典元:一般財団法人電気技術者試験センター


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過去問の解説

問題を解くポイント

  • タービン入口蒸気と熱効率(1)
  • 復水器の真空度と熱効率(2)
  • 節炭器の役割(3)
  • 再熱器(4)
  • 抽気(5)

タービン入口蒸気と熱効率

タービン入口蒸気

極力、温度が高く、圧力が高いものを採用する

したがって、(1)の記述は誤りです。

過熱器再熱器が設けられていることからわかる通り、タービン入口蒸気の温度と圧力は高い方が熱効率が向上します。

復水器の真空度と熱効率

復水器

真空度を高くすることで蒸気はタービン内で十分に膨張して、タービンの羽根車に大きな回転力を与える

したがって、(2)の記述は正しいです。

節炭器の役割

節炭器

煙道ガス(排ガス)の熱を利用してボイラ給水を温める装置

したがって、(3)の記述は誤りです。

再熱器

再熱器

高圧タービンから出た湿り飽和蒸気をボイラで再熱する

したがって、(4)の記述は誤りです。

抽気

抽気

高圧及び低圧のタービンから蒸気を一部取り出し、給水加熱器に導いて給水を加熱させ、復水器に捨てる熱力を減少させる

したがって、(5)の記述は誤りです。

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